投資信託のピクテのグロイン。
・海外の株式で運用する人気の投資信託です。
・毎月分配金を受けとることができます。
・長期的に資産を増やしたい方にはおすすめできません。
ピクテ・グローバル・インカム株式ファンド(通称グロイン)は、人気の投資信託です。
銀行や証券会社でピクテのグロインいいですよ、とすすめられた、あなた。
グロインを持っているのだけれど、自分にあっているのかな?と思っているあなた。
そんなあなたに読んでいただきたい記事です。
この記事で、「ピクテのグロインとはどのような投資信託なのか、人気の投資信託なのにどうしておすすめできないのか」をご理解いただけます。
では、解説いたします。
投資信託|ピクテグロインとは?
投資信託のピクテグロイン|運用会社はピクテ
投資信託のグロインを運用するのは、スイスに本社があるピクテという会社です。
日本ではなじみのない運用会社かもしれません。
ピクテは1805年から資産運用をやっている、歴史があり信頼できる運用会社です。
投資信託のピクテグロイン|人気の投資信託
グロインの資産残高は約8,000億円。
株式で運用する投資信託では残高がもっとも大きい投資信託です。
(2019年8月末現在)
また残高が大きいだけでなく、今も大変売れている投資信託です。
2019年上半期(1~6月)では、残高が増えた投資信託の第1位。
1,380億円ものお金を集めています。(QUICK資産運用研究所調べ)
投資信託のピクテグロイン|世界の公益企業株に投資
ピクテのグロインは、海外の株式で運用する投資信託です。
電気やガス、水道、電話といった公益企業とよばれる会社に投資をします。
公益企業はIT企業のようにどんどん成長する企業ではありません。
それでも、毎日の生活に必要なものばかりですので、業績が安定していて、株式の配当利回りも高い傾向があります。
投資信託のピクテグロインは毎月分配型
グロインは月に1回、分配金の受け取りができる毎月分配型の投資信託です。
2019年9月現在のグロインの分配金は毎月40円です。
つまり、12か月受け取ると40円×12ヶ月=480円。
1年間に480円の分配金を受けとることができます。
グロインの基準価格(きじゅんかかく・投資信託の値段のこと)はおよそ3,000円です。
3,000円投資をして1年間に480円の分配金を受けとることができますので、お得な気がします。
でも、そこがおすすめできない理由なのです。
投資信託のピクテグロインがおすすめできない理由
投資信託のピクテグロインは毎月分配で資産が増えない
投資信託の分配金というと、利息のようにお金を受けとるイメージがあります。
しかし、投資信託の分配金は、その印象とはちがい、利益を分けるだけではありません。
投資信託の分配金は、運用による利益だけでなく、元本の取りくずしが含まれているからです。
ピクテのグロインが運用を始めたのは2005年2月です。
それ以降、グロインは2019年8月までに分配金を11,870円支払っています。
その間、投資信託の値段である基準価格は、10,000円でスタートしておよそ3,000円になっています。
つまり元本をどんどん払い出すことで値段も下がってしまったのです
せっかく資産つくりのために投資信託で運用しようと思っていたのに、どんどん払い出されてしまったのでは、資産を増やすのはむずかしいです。
投資信託のピクテグロインは費用が高い
ピクてログインは、手数料が高いのです。
当信託のピクテグロイン|信託報酬
投資信託の運用や管理にかかる費用を信託報酬(しんたくほうしゅう)といいます。
グロインの信託報酬は約1.8%です。
個人が自分一人で海外の公益企業の投資をするのはむずかしいです。
代わりにピクテに投資をしてもらっていますので、その費用だと思えば、納得できそうな気もします。
それでも公益企業にしぼらずに、もっと幅広く海外の株式に投資をしようとすれば、インデックスファンドの投資信託に投資をする方法があります。
インデックスファンドでは信託報酬が0.1%~0.2%台のものがたくさんあります。
そう考えると、高い信託報酬はもったいないですよね。
投資信託のピクテグロイン|販売手数料
ピクテのグロインを銀行や証券会社から買うときにも、手数料がかかります。
手数料は銀行や証券会社によって、また金額によっても変わりますが、手数料が安いネット証券でも3%以上の手数料がかかる場合があります。
一方、インデックスファンドでは販売手数料がいらないものもあります。
やはり販売手数料ももったいないですよね。
店頭でグロインをすすめられたあなた。
販売手数料もぜひ確認してください。
まとめ
ピクテのグロインは、大変人気がある投資信託です。
それでも、毎月分配をするため、元本も払い出されてしまいます。
そのため長期で資産を増やすのには向いていません。
また費用が高いのもマイナスです。
あなたの大切な資産です。
ご自身に合っているのかどうか、もう一度考えてみましょう。
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