売却

相続した実家を売却する場合、空き家なら税金は3000万特別控除される

実家の売却

親と暮らした生活の思い出が残る懐かしい実家(不動産)も親が亡くなる時が来ます。

親から相続した実家の維持管理には、子供世帯には大きな負担が残るものです。

 

現実として、子供は子供で所帯を構えて、すでに持ち家の可能性が高い。

また、仮に借家住まいだとして、通勤圏内でなければ、親から相続した実家不動産をリフォームして、住み続けることも現実的ではない。

 

空き家に対する法律も変わっており、相続した老朽した空き家不動産が残っている場合、一定期間(例えば1年間。市町村による)人の出入りがなく、水道ガスが停止している状況であれば、「特定空き家」と見なされることになりました。

特定空き家として認定されると、建物があるおかげで、6分の1に減額されていた土地の固定資産税の特例は外され、負担額6倍にアップします。

子供世帯が維持していくのは、大変な負担です。

 

そうなると、相続した不動産を売却するという選択肢が、現実的になります。

そこで気になることは、相続した実家を売却したときの税金です。

今日は、「親からの相続物件として残された空き家不動産を売却(実家の売却)する際の税金について解説します。

 

 

不動産売却時の税金|相続不動産なら「空き家にかかる3,000万円特別控除の特例」を受けられる可能性がある

特別控除の計算

 

相続した空き家不動産(実家)にかかる3,000万円控除を受けるには、いくつかの必要要件があります。

しかし、もしこの税金の特例を受けられれば、マイホーム特例のように、税金上のメリットが非常に大きい。

例えば、売買金額が3,000万円であったとしても、この特例の税金上のメリットを受けられると、税金は0円になるかもしれません。

 

購入時の売買契約書

又、よくあることですが、親がその家(実家)を購入した時の契約書が残っていない場合、また物件の金額が書かれている書類(売買契約書等)を紛失してしまっている場合などがあります。

建物は築年数により、資産価値は償却済みより、資産価値は償却済み(木造建物は一般の居住用の場合33年で消却する)の可能性が大だが、問題は土地です。

当然立地によりますが、土地の取得費がいくらだったのかは、売却にかかる税金の計算上非常に重要です。

 

土地価格の分かる書面

しかし、土地の金額を証明する書面、つまり売買契約書あるいは領収書がない場合、土地価格を計算できないことになります。

この場合、現在の税法では、取得費が不明の場合、今回売買価格の5%を取得費として税金計算すると定められています。

たったの5%です。(ただ、取得したのがかなり古い時期であれば、5%に近い額が土地取得費の可能性もあります)

先ほどの3,000万円で売却できたとするならば、この不動産の取得費は、150万円と計算されることになります。

つまり、売却益は2,850万円となるわけです。

 

所有期間は引き継げる

所有年数は、親の所有期間を引き継げるため、ほとんどのケースでは、長期譲渡に当たると推定される。

もし「空き家にかかる3,000万円特別控除の特例」がなかった場合、長期譲渡の税率は20.315%ですので、578万9775円と計算されます。

空き家にかかる3,000万円特別控除の特例を、受けられるかどうかが、非常に大きな影響があるということが、お分かりいただけただろうか。

 

相続した実家の売却では、以上のことを、シッカリとチェックして下さい。

 

相続不動産の売却時の税金で特例を受けるための必要要件

 

 

さて、とても気になる「空き家にかかる3,000万円特別控除の特例」を受けることができる必要要件は次の通りです。

1 親が亡くなる直前に一人で住んでいたこと
2 昭和56年5月31日以前に建築された建物であること(いわゆる旧耐震基準の家)。マンションは対象外。
3 親が亡くなってから誰も死んでいないこと
4 売買金額が1億円以下であること
5 耐震リフォームで基準を満たしているか、家屋を取り壊して売却すること
6 令和5年12月31日までの売却すること。
7 相続開始から3年を経過する日が属する年の12月31日までに譲渡すること(引渡)

 

 

マイホーム特例と新設された空き家の譲渡益3,000万円控除

相続した家

 

マイホーム特例を受けられる場合、自己所有の不動産を売却した時の譲渡益(取得費と売却にかかる経費を引いた金額)から、3,0000万円までの部分が非課税になる。

売却不動産の税金計算上では、非常に有利です。

 

自己所有のマイホーム不動産を売却した場合の税金

ですから、例えば4,000万円で不動産売却をしたケースで考えると、先ず重要なのは、その不動産の取得費の計算です。

売却した不動産が購入した当時の価格から、減価償却分を差し引き、今回の売却にかかる費用と合わせて、1,0000万円であった場合とします。

この場合、4,0000万円で売れた不動産の不動産譲渡益(利益)は、3,000万円と計算されます。

もし、この不動産がマイホームとして、今も住み続けていた場合、3,000万円控除を受けることができると、不動産売買に関する所得は0円になる。(あくまでも、マイホーム特例が受けられる場合

もちろん、不動産所得が0円ですから、売却にかかる税金は、0円となります。

 

マイホームではない不動産を売却した場合の税金

もしマイホーム特例が受けられない場合、不動産売却にかかる譲渡益が3,000万円あったと見なされます。

そこで、税金の計算をしてみます。

仮に短期譲渡(所有期間5年以下)なら、譲渡益3,000万円に対する課税率は39.63%となります(所得税、住民税、復興特別税を含む。2019年8月現在)。

ということは、相続した不動産売却にかかる税金の額は、1,188万9000円と計算されます。

仮に長期譲渡(所有5年以上)となれば、課税率は20.315%(所得税、住民税、復興特別税を含む。2019年8月現在)となり、税金の額は、609万4500円となります。

長期譲渡と短期譲渡のどちらにしても、非常に大きな税金の額になります

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新設された「空き家の譲渡益の3,000万円特別控除

親から相続した空き家不動産(実家)は、そもそも親の家です。

子供は、その不動産売却時に、税金計算において、マイホーム特例は受けられません。

すると前述した、恐ろしいほどの税金が課税される可能性が見えて来ます。

しかし、2016年度の税制改正で「空き家の譲渡益の3,000万円特別控除」が新設されました。

 

施行時は、2019年12月31日までに譲渡することとされていました。

その後に更新され、2019年4月時点では、令和5年(2023年)12月31日までの間に相続した不動産(実家)を売却した場合とされています。

この法律の施行によって、親からの相続不動産が、一定条件の空き家(実家)の売却であった場合、税金計算において、大きな控除を受けられるようになりました。

 

 

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現役の不動産会社社長です。不動産業界に30年間従事してきました。9年前に不動産会社として独立起業。全国ネットの不動産フランチャイズグループに加盟し8年目を迎えています。会社は、売買仲介業に特化し、一般の居住用物件(マンション、戸建、土地、)を中心に取り扱っています。専門性の高い、「不動産」を中心に、つれづれ的に様々な事にに関する様々なことについて、解説していきます。