不動産

不動産売買仲介|仲介手数料・無料の3つのリスク|不動産会社社長が解説

仲介手数料

不動産の売買契約成立に伴い、不動産会社は、売主あるいは買主から仲介手数料を受け取ることが出来ると、宅建業法で決められています。

しかし買主さんは、仲介会社に支払う仲介手数料を余分なものと考えている傾向が有ります。

 

仲介手数料の安い会社を知りたい」「手数料無料の会社に相談する」などという声を聞くことがあります。

しかし、考えてみて下さい。物やサービスには、価格がついています。

お店側に取りましても、価格に対して、その支払いをしてもらえるからこそ、その物やサービスに対するお店側の責任も生まれるということを理解していない気がします。

 

物件の価格が上がれば、それに応じて不動産会社が持つ責任も大きくなります。

何か不測の事態が発生したときに、その事態に対処するために、不動産会社はその責任の範囲で対処します。

しかし、それが無料となれば、責任のない仕事を依頼されたことと同じであります。

 

もし、手数料無料で、仲介をしてもらったときに、何か不手際があったときにどうしますか。

何か苦情を言いたいときに、無料でやってもらった仕事に対して、何を基に責任追及できるでしょうか。

 

昔からいうではないですか?「タダより高いものはない」と。

どんなリスクがあるのか、不動産会社社長の筆者が解説します。

 

 

  不動産売買仲介において「仲介手数料・無料」には3つのリスクがある

3つのリスク (1)

 

結論:仲介手数料無料に、実際には買主のメリットはない。

 

不動産仲介会社は、売主と買主からいただく仲介手数料しか収入源はありません。

それなのに、何故「仲介料無料」という広告をしている会社があるのか、かんがえてみたことがあるでしょうか。

「売主からもらうからだろう」と思いましたか?

その瞬間に、不動産会社は、売主に対してだけきちんとした扱いをするのかもしれない、とは思いませんでしたか。

買主さんが受ける可能性がある「3つのリスク」について解説します。

 

  売主が不動産会社あるいは建築会社であり、新築物件かリノベーション物件の場合

このケースでは、仲介会社は買主に対して「仲介手数料無料」としていますが、売主からその分を受け取ります。

仲介手数料という名目で受け取れる金額には上限がありますので、それ以外の名目で受け取ります。

仲介手数料3%(+6万円)の他に、情報提供料とか紹介料などがあります。

売買価格には、それらの金額は当然含まれています。

つまり、その分買主は「割高」に物件を購入することになります。

 

しかし、買主は「手数料無料」で購入できたことに、満足し喜んでさえいますから、気がついていません。

不動産会社も売主の会社も損はしません。

まさに「タダより高いものはない」ですね。

 

  実際に不動産会社は売主からしか、もらっていないケース

管理規約

売買契約の内容が、売主よりの内容(売主有利)になっている可能性があります。

売買契約では、売主と買主の合意が基本であり、全てでもあります。

不動産業者が売主の場合、買主に不利益である契約は規制されています。

しかし、一個人と一個人との間の契約は、契約の内容を第三者が見ても、どちらが有利とか不利ということは大変分かりにくいものです。

そして、「一般論」は通用せず、契約書にまとめられた内容が法律になります。

 

一個人と一個人の売買契約は、あくまでも両者の合意が基準です。

仲介手数料を払わない買主よりも、仲介手数料を正規の金額で払ってくれる売主の方が不動産会社に大事にされることは当然の結果です。

 

買主は、不動産会社にきちんと正規の手数料を払って、自分の購入条件を、売主と交渉して欲しいと思いませんか。

仲介手数料3%(+6万円)をしぶった結果、何千万もの売買の諸条件が売主有利で決着することは、可能性あります。

といいますか、一つの売買契約を行う場面において、一方は仲介手数料を支払っているのに、他の一方は払っていないとしたら、契約の諸条件が払っている方に有利になっていなければ、それこそ不公平ではありませんか。

 

  「手数料無料」「手数料半額」を広告に出す会社は創業してから間もない会社

手数料無料をうたい文句にしている会社は、社歴の浅い会社です。

創業して、1~3年ほどの会社だと思われます。

創業したばかりの会社は、早く少しでも多くの契約を上げようと考えています。

恥ずかしながら、筆者も不動産仲介会社を起業したときに、たとえ業界経験が長くともすぐに実績は上がるわけではありませんでした。

さすがに「手数料無料」は行ったことはありませんが、「手数料割引」をセールスポイントのように考えアピールしていた頃がありました。

起業してから2年目くらいまでありました。

結局3ヶ月ほどでその作戦はやめました。

 

大手や中小でも長く事業をしている会社では、仲介手数料を無料や値引きをするということはありません。

(あるのは、売るのと買うのを同時にする場合や、2回目3回目の場合には、少し割引をさせて頂く場合です。)

 

創業したばかりの会社には、売買契約や仲介についての経験値が不足しています。

不動産仲介業というものは、「人の人生に関連して発生する事案」がほとんどです。

様々なケースがあり、まさに様々経験が必要です。

経験の少ない担当者や会社では、売買契約だけではなく、販売/税金に関する事で、経験不足から来るミスや失敗が起きることあります。

 

顧客は、どの会社・どの担当にに頼んでも、「仕事の精度や安心感・安全性」は同じだと思っているのだろうと思います。

特に、営業マンのレベルでは、全然違います。

皆同じだと思うのは、大きな誤解です。

 

 

  まとめ

繰り返しですが、不動産売買において、「仲介手数料無料」には、非常に大きなリスクがあります。

「ただより高いものはない」というリスクを想像していないからこそ、「手数料無料」に魅力を感じるのだと思います。

その魅力の後ろに、比べられないくらい大きなリスクがあるということです。

 

仲介手数料が無料ということは、不動産会社にしてみると、「お金は払わないけど、私のために、良い仕事してね」ということになります。

無料で、安心安全な良質なサービスを受けられるなど、どのような業界にあっても、普通ならあり得ないことですね。

[st-card id=713 label=”” name=”” bgcolor=”” color=”” readmore=”on”]

ABOUT ME
myubog221
現役の不動産会社社長です。不動産業界に30年間従事してきました。9年前に不動産会社として独立起業。全国ネットの不動産フランチャイズグループに加盟し8年目を迎えています。会社は、売買仲介業に特化し、一般の居住用物件(マンション、戸建、土地、)を中心に取り扱っています。専門性の高い、「不動産」を中心に、つれづれ的に様々な事にに関する様々なことについて、解説していきます。